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ひぐらしのなく頃に(PC版)
2009年 03月 12日 *
長い。
まだプレイの初回だけど最後まで行かない。
正答率1%と言われていたのでプレイヤーが推理するのかと思いきや、プレイヤーは基本的にテキストを読み進めるだけでいい。
どのようなゲームかというと、ある登場人物の述べる、
「誰かが私を、必ず殺す」
という言葉で表現されていると思う。
このゲームの魅力の一つは、シナリオ・物語として面白いことが挙げられるが、もう一つの魅力は構図・システム的な部分にある。
ひぐらしのなく頃にではIFの世界がいくつか出てくる。
そういう意味ではYU-NOとかEver17に似たところがある。
ただしひぐらしのなく頃には、バック・トゥ・ザ・フューチャーやドラえもんのように、過去にタイムスリップして未来の状況を変化させて一件落着、めでたしめでたしという単純な物語ではない。

世界には不確定な要素がある。
例えばその日に運悪く雨が降ったために、ある国が戦争に負けたとする。
もしその日に雨が降っていなかったとすれば、現在の世界地図は大きく変わっていたかもしれない。
つまり、どちらに転ぶか運で決まるような不確定な事象によって、未来が大きく変わる場合が場合ある。
一方で、不確定な要素がどう決まろうと、必然的に起こる出来事もあるだろう。
これを犯罪に置き換えて考えてみよう。
犯罪者によって引き起こされた犯罪の原因は何か。
元々犯罪者に犯罪を起こす性質が備わっていたとする、性悪説の考えに基づいた場合。
また、前述したような不確定要素によって運悪く引き起こされてしまう犯罪の場合。

ひぐらしのなく頃にでは、ある人物がどの世界においても「必ず」殺される。
殺される要因は世界によって様々だが、これにはもしかすると必ずそうなるように仕組んだ人物がいるのではないか。
だとすると犯人は一体誰なのか。
もちろん物語のはじめはそんな仮説すらもない状況だ。
だから、よく考えてみたらこれはネタバレだった。
ついでにまたネタバレを書いてしまうと、物語の後半は既に犯人がわかってしまっていて、それなのに登場人物がどちらが犯人か推理する場面があって、あれはちょっと勿体ないと思った。
読み手はもうわかっちゃってるから、あまり感情移入できなかったり。
それから終盤に犯人の生い立ちやら細かい設定なんかが出てくるが、これも感情移入しづらかった。
作者自身が作中の謎を放ったままにせず全てに対し解答を書きたかった、というようなことを言っているので仕方ないのかもしれないが。

あと、プレイした中での名セリフの一つ。
「第一、…その鉈は何なんですのよッ!! 説明してごらんなさいな!!」
これだけを書いてもわからないと思うが、これは、ある登場人物が犯人と思われる人物から逃げる最中に言い放った言葉。
犯人らしき人物は自分は犯人じゃないと主張しながら鉈を脇に抱えて追いかけてくるが、逃げている本人は緊迫した状況下の恐怖で相手を信用できない。
そんなやり取りの中でこんなセリフが出てきて妙に気に入ってしまった。
凶器持って追いかけたらそりゃ信用されない。
by nochoice1 | 2009-03-12 13:56 *
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