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ひぐらしのなく頃にPS2版の修正について
2009年 03月 16日 *
ひぐらしのなく頃に、やっと終了。
気になったのでPS2版や小説版などと読み比べてみる。

小説版では沙都子が紗都子となっている箇所はそのまま放置されていた。
わかりやすい誤字では、PS2、小説版ともに「試し」は「例」に修正されていた。
原作でもバージョンアップで誤字が修正されているようなので、各媒体それぞれで修正されていたり・されていなかったり統一されておらずぐちゃぐちゃの状態かも。
小説版は基本的には原作のテキストをそのまま縦書きにして製本しただけのような感じ。
小説版は段落ごとに「■~」と題名が挿入されるが、原作にもソースレベルでは題名が挿入されている。
PS2では、問題のありそうな部分について修正が施されている。
飲酒や無免許運転に関する記述、部落問題に関する記述、731部隊に関係しそうな記述、その他残虐シーンに関する記述など。
主に差別問題など、テレビで視聴者を配慮して放映できない内容はだいたい同じように修正が入っている。

PS2ではCGや音楽が違う。もちろんこれは大きな違いだ。
それに加え、PS2版は選択肢によってシナリオが分岐するシステムが追加された。
原作においてはフラグによる分岐は排除されているのに。
原作は制作コンセプトに基づき意図的にそうなっていたのであり、例えば「ひぐらしのなく頃に解」では「罪滅し編」-「鬼隠し編」、「目明し編」-「綿流し編」、「皆殺し編」-「祟殺し編」、「祭囃し編」-「全ての編」と一応対応しているが、解答編が罪滅し編ではなく目明し編から始まっているように、読み手が一番楽しめるように敢えて選択肢を排除したつくりになっている。

また原作は差別問題に引っかかりそうな部分があるにはあるが、それより殺人の正当化とも取れかねないストーリーは大丈夫なのか心配になる。
例えば冒頭部分で、

どんな過ちだって、許されないことはないはずだ。
取り返せないミスなんかない。

という記述があり、これはひぐらしのなく頃にの主題の一つである。
ただし、ゲームの中だけでなく、現実世界でも殺人は日々実際に行われている。
そして、遺族の人もいる。
そういう人にとってみたら、加害者が憎いのは当然だし、殺人を娯楽にしている映画や小説も腹立たしく感じる。
それなのにひぐらしのなく頃にではありがちなエンターテイメントの枠を超え、主人公が人を殺したり、証拠隠滅をみんなで手伝ったり、殺人を犯した人物が生き残って無事に生活していたりと、あまりメジャーな映画やテレビドラマではないシーンが多く見受けられる。
もちろん作者に殺人を正当化する意図は全くないだろうが、差別問題と同様、見る人や受け取り方によっては文句を言いたくなる展開ではあると思う。

それでも個人的には、PCを持っていないとか原作のCGが生理的に受け付けないなど、よほどの事情がない限りは、同人版をプレイする方をおすすめしたい。
by nochoice1 | 2009-03-16 07:10 *
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