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電子音
2011年 03月 09日 *
物事を想像するのは好き。
食べ物とか、生きるために流し込んでいる感じで、全く興味が無い。
でも美味しい食べ物を想像するのは好きだ。
テレビでよく美味しい料理を出すお店をやっているけど、
ああいうのを見るのは好き。
でもここ何年もテレビを見ていない。

ゲームをやること自体はそんなに興味がないけど、ゲームの内容を想像するのは好きだ。
ゲーム音楽も好き。
これまで、電子音楽というジャンルの音楽が存在することすら知らなかった。
手早く言えば、歌の無い、インストがそれに当たる。
環境音楽、イージーリスニング、テクノ、アンビエント、チルアウト、など呼び方は様々である。
電子音楽は、ゲーム音楽に非常に親和性が高いジャンルと言える。
電子音楽はゲーム音楽の存在なしでは語ることができない。
というか、一般の人が電子音楽と聞いて真っ先に思い浮かべるのはゲームサウンドではないだろうか。

昔のゲームには制約があった。
描画性能が今ほど高くなく、1画面に表示できるドット数や色数が限られていた。
そのため、ドット絵職人と呼ばれる人達が存在した。
サウンドも例外ではなく、一度に鳴らすことができる音数は限られていた。
もちろん、生音を鳴らすことも出来ないから、ゲーム音楽よくピコピコサウンドと評される。
制約がある中で、その手の職人達の工夫により、ゲームは成り立っていた。

今から思えば、制約がある中で、物をデフォルメするのは日本人の得意分野だったような気がする。
現代は技術が発達し、何でもありの便利な時代になった。
何でもありになると、海外のものに負けてしまう。
ちょうど今のゲームが海外製のものに圧倒されているように。
SFCからPS辺りが境界だったのかもしれない。

電子音を聞いて落ち着くという感情は、海外旅行に行ったけどやっぱり日本が一番落ち着くなぁ、という安堵感に似ている。
もちろんクラシック等の生音もいいが、電子音には他のジャンルにない魅力があって、僕らの帰るべき場所という感じがする。
難しい理屈なんてどうだっていい。
大それた主張の大半は、突き詰めれば、根本的に快・不快、好き・嫌いの感情に集約される。
僕はこの海に囲まれた小さな島で、じっと電子音を聞いていたい。
by nochoice1 | 2011-03-09 22:06 *
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