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TH-7がTH7にリニューアル
2017年 01月 06日 *
まず現時点のTH-7の印象をレビューしたい。
一言で言ってしまえば、素性のいい機種である事は間違いないが、扱いづらい面も否定できない。
そんなダメな所を「なんとかしなくちゃ」というユーザーの心を掻き立ててくれる点において、いいヘッドフォンと言えるのかもしれないが。

リスニング系の音しか知らなかった自分にとって、TH-7はモニター系という事もあり、購入当初は新鮮な感じだった。
ただ時間が経つにつれ、何だか音の傾向に違和感をおぼえるようになった。
半年くらいでエージングが済んだ頃から、ヘッドフォンアンプを通すとハイの音がきついと感じるようになった。
一方でiPodやスマートフォンのようなポータブル機器を使用して聞く分には問題なかった。
しばらくしてヘッドフォンには周波数特性というものがあり、ヘッドフォン側ではなく出力側(アンプ側)の抵抗の大小で音が変化してしまう事を知った。

TH-7の音の違和感を無くすため、まず外装の開放部分をテープで塞いでみることにした。
試しに全て塞いでみると音がこもってしまい、明らかに音が変になってしまう。
そこで開放部分は完全には塞がず、若干残しておくことにした。
それで音は少しマシになった。
でもヘッドフォンアンプを通した時の音がキンキンする現象は完全には直らなかった。

次にイコライザ(ソフトウェア)で調整してみることにした。
4kHz付近を下げることで音がキンキンする現象が回避されるのを確認できた。
そうすると今度は低音が大きく聞こえてしまうので、あとはお好みで60Hz付近を若干下げるとちょうどいいバランスになる。

ここで一体何を拠り所に音質を調整すればいいのかという問題がある。
自分はiPodなどに接続した時の音をイメージして調整した。
周波数特性で音質が変化するのであれば、ポータブル機器のような出力インピーダンスが低い機器なら変化を抑えられると考えたからだ。

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調整サンプル

ヘッドフォンアンプを使用した場合、外装とイコライザ調整を施し、やっとレビューできる段階になる。
でその音は、リスニング系と比較してどうなのか。

・モニター系を売り文句にした機種ではあるものの、全体的にはリスニング系のように素直で変なクセのない音になっている。
 ただピアノやAccess Virusのような倍音を沢山含む音の鳴り方は、リスニング系と比べて随分違うので、音の傾向は異なる。
・リスニング系と比較した場合、分離感がある。高音域がとても心地いい。低音は引き締まって聞こえる。
 小さい音も拾える。またアニメのガヤ音が明瞭に聞き取れる。
 音の抜けが良く、歩く時の靴の音や扉をノックする時のコツコツという音が「へーこういう風に鳴るんだ」という感じで面白い。
 余韻のある響きというよりは、音の正確さを重視している。
 一方、定位感に乏しい。音が鳴っている場所が遠くなのか近くなのか分かりづらい。
 (ヘッドフォンとは、そもそもそういうものなのかもしれないが…)

一時期4千円以下で売られていた時期があり、その値段からするとお買い得である。
ただ先に述べた特性変化の問題があり、利用シーンが限定されるのではないかという懸念はある。
FOXTEXのヘッドフォンアンプの出力インピーダンスは低いらしいので、同社のものであればこの問題は発生しないのかもしれない。

そうこうしているうち、TH-7がTH7にリニューアルされるというニュースが入ってきた。
新機種は密閉型になるらしい。
まだ試聴はしていない段階なので想像するしかないが、

密閉型にした事で志向がややリスニング寄りになり、旧モデルの課題だった特性変化はマシになっている可能性がある。(希望的観測)
その一方で、旧モデルのセミオープンの時に実現できていた「音の抜けの良さ」まで失われてしまうのではないか、という懸念もある。

なぜこんなことを言うかというと、モニター系とリスニング系は相容れない概念で、どちらか寄りに調整するしかないと思っているからだ。
もしその両方が実現できる機種が存在するとしたら、それはすごい事だ。
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by nochoice1 | 2017-01-06 00:42 | Comments(0) *
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