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不快な店員
2007年 05月 27日 *
人が冗談で言っているのか本気で言っているのか分からない時がある。
「この前スーパーで買い物したらさ、レジの女の子がお釣りを渡す時に手を添えて来たんだよ。手と手が密着するくらいに。あの子、俺に気があるのかな」
これを友達が冗談で言っているのだとしたら、
「そうだよ。きっとその子はお前に気があるんだよ」
と言って話を膨らませる。
でも、もし本気で言っているのだとしたら、
「それはただの勘違いだと思うよ」
と答える。
変に期待させてしまうと、後で余計に後悔する事になるから。

ビニール袋がどうしても欲しい時があって、スーパーのレジに並んだ事がある。
前の人が会計を支払っている時に、僕はレジ店員の近くのカゴにビニール袋を入れた。
店員から一番取りやすい位置になるように気を遣った。
自分の番が回ってきて、一瞬店員の手が止まった。
「商品は?」と店員が言った。
「このビニール袋を下さい」と僕は答えた。
ふとレジの脇を見ると、割り箸やスプーンやビニール袋などが設置されている。
そういえば、僕の欲しかったこのビニール袋は、他の商品と一緒に無料で貰えるものであって、売り物の類ではなかったのかもしれない。

僕は交渉してみる事にした。
「一袋100円で売って頂けませんか?」
商品を買わずビニール袋を無料で貰うのは悪いと思ったのだ。
すると店員は、
「じゃ、割引しますね」と言って、レジを叩いた。
結局いくらになったのかわからなかったが、僕は200円を出した。
ビニール袋が買え、割引までして貰ってラッキーと思ったが、お釣りを受け取って驚いた。
お釣りが840円だった。

僕の後ろにはレジを待つ人の行列が出来ており、なるべく早くこの場を離れたかったが、レジ閉め段階で金額が合わないと店員がかわいそうだと思い、釣銭が間違っている事を指摘した。
店員は言った。
「お客様、1万円札を出されませんでしたっけ?」
僕は1万円なんて出していなかった。
それに、もし僕が1万円出していたとしても、お釣りは840円にはならない。
この店員はかなり適当だ、と思った。

「さっき200円渡しましたよね。それで釣りが840円なのはおかしいと思うのですが」
「少々お待ち下さい」
店員はレジのキーを何度も叩いて計算し始めた。
しかし、どうも頭が混乱してしまったらしく、解決の糸口は一向に見えなかった。

さっきから自分の後ろに並んでいた客の目が気になって仕方なかった。
一人のサラリーマン風の中年男と目が合った。そして彼は言った。
「まだなの?」
時間がかかると踏んだ他の客は隣のレジに移動し始めていたが、中年男はレジから離れなかった。
僕は中年男の方に向き直って言った。
「すみません、レジが故障しちゃったみたいなんですよ」
僕は最大限明るく振舞おうとして、更に付け加えた。
「機械ってすぐ壊れちゃいますからね~♪」
すると僕の言葉を聞いたレジの店員が、急にはっきりとした口調で言うのが聞こえた。
「いえ、レジの故障なんかじゃありません」
僕は、黙って840円を受け取らなかった自分を後悔した。
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