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ヘッドフォンのインピーダンスについて
2015年 01月 22日 *
ここ数ヶ月間で気づかされたことをまとめてみようと思う。
きっと長年オーディオを趣味としている人にとっては「当たり前だろ」的なことなので、全然大した話ではないが。

アンプの出力レベルとヘッドフォンのインピーダンスの適合性は重要である。
しかし、そもそもヘッドフォンのインピーダンスとは何なのだろう。

太鼓という楽器を想像してみて欲しい。
太鼓は叩くと音が鳴る。
ここまでの話は非常にシンプルだが、太鼓は叩く人によって音が多様に変わる。
分かりやすい例としては、女性が鳴らす音と男性が鳴らす音はかなり違う。
特に音の力強さが。

ここで太鼓の膜が強く張られていたと仮定しよう。
力の弱い女性が叩いた場合は大きな音を鳴らすことができない。
一方、男性であればちゃんと鳴らしきることが可能である。

演奏者と太鼓の関係は、アンプとヘッドフォンの関係に似ている。
ヘッドフォンのインピーダンスは、太鼓の膜の張り具合の強さである。
膜をを弱く張った状態よりも強く張った方が音にメリハリが出るが、逆に音に響きとか余韻を出すような表現は苦手である。
(モニター系ヘッドフォンのインピーダンスが比較的高いのには、この辺に理由があると思われる。)

新品のヘッドフォンにエージングが必要なのも、ヘッドフォン=太鼓の仮説で説明が可能である。
新品の太鼓は皮がまだ馴染んでいないから、本来の音では鳴らない。
何時間も叩いてようやく本来の音が鳴るようになる。
またアンプの出力レベルを上げると再びエージングが必要になる現象もこれで説明できる。
新品の太鼓を弱い力で叩き続けても、弱い馴染み方しかできない。
弱い力で叩くだけならそれでOKだが、力強く叩く場合は皮を馴染ませる過程が再度必要となる。

ではアンプの出力レベルは高ければ高いほどいいのだろうか。
いや、ヘッドフォンのインピーダンスに対してアンプの出力レベルがあまりに高いと、出音の特性が変化してしまう。
だから出力レベルの大きいアンプに対してインピーダンスの低いイヤホンを繋げて聞くのはあまりオススメできない。

またヘッドフォンのインピーダンスは高ければ高いほどいいのだろうか。
ウォークマンやiPodはおそらくイヤホンでの使用を前提として作られている。
よってインピーダンスの高いヘッドフォンを音を鳴らしきることはできない。
なので適合性という意味においては、ウォークマンやiPodに対してはイヤホンの方が適していると言える。
どうしても高インピーダンスヘッドフォンを使いたいなら、ヘッドフォンアンプ買うか、部屋の据え置き器で聞く方が適合性は高い。
まあ鳴らしきれないといっても音の細部が表現できなくなるだけで、先ほどのような音質特性の変化に比べると深刻度は低い。
外出先での使用であれば、そこまでこだわる必要はないのかもしれない。
by nochoice1 | 2015-01-22 18:37 *
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