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Fostex TH-7 改造
2015年 04月 13日 *
まず念頭に置かなければならないのは、脳には音の補正機能があるという事。
例えば、片方の耳の聴覚がおかしくなり、聞こえづらくなってしまったとする。
普通に考えれば、こうなることで左右で音量のバランスがおかしくなり、手前で鳴っている音がまるで片側に偏って聞こえてしまうことになる。
ところが脳内の補正機能により、ある程度のズレは修正できる。
この機能により、手前で鳴っている音を、手前で鳴っていると正しく認識することができる。

ヘッドフォンの音についても同じことが言える。
ヘッドフォンが仮に低音寄りだったり高音寄りだったとしても、脳内である程度は補正できる。
あるいは、長期間使用することの「慣れ」により、フラットな音質を実現できる。
つまり、ヘッドフォンの音質が購入当初は低音寄り・高音寄りだったとしても、そこまで大きな問題ではない。
またそれに加え、音質の問題はヘッドフォンの使用の際に必ず直面する壁であり、補正動作は必須ではないかと思う。
従って、ヘッドフォンに対する「フラットでない、低音寄り、高音寄り」などの評価はあまり重要視しなくていい。
後で補正可能なのだから。

複数のヘッドフォンを聞いてわかったのだが、おそらく市中で販売されているヘッドフォンは、iPodやウォークマンなどの携帯プレイヤーでの使用を前提としている。
ヘッドフォンアンプなどの出力の大きな機器と接続すると、バランスが大きく崩れてしまうからだ。
特に廉価モデルではその傾向が強いようだ。
このことはもっと知られてもいい。
事実、ヘッドフォンアンプの購入案内サイトを見ても、そのようなことに言及しているサイトは一つもない。
ただなんとなく「ヘッドフォンアンプを使用すると音が良くなる」かのような印象を与えようとしているサイトばかりである。
この人達は、本当に自らが薦めるヘッドフォンアンプを使用して音楽を聴いているのだろうか。
まずそこからして疑わしい。
広告費がもらえるからといって、つい口当たりのいい、ポジティブなことを書いているのではないだろうか。
こんなことだから、オーディオ関連機器はいつまで経ってもオカルト扱いの評価から抜け出せないのだ。

繰り返しになるが、ヘッドフォンアンプを使用すると音のバランスが変化する。
ヘッドフォンの多くがiPodやウォークマンの出力レベルを想定して設計されているからだ。
なので、ヘッドフォンアンプを購入したところで、そのままの状態では音が良くなるどころか悪くなってしまう事も十分あり得る。
ならばどうするか。
ここで2つの方法を考えてみよう。

・イコライザでの調整
・ヘッドフォン本体の加工

1つ目がソフトウェア的な調整だとすると、2つ目はハードウェア的な調整になる。
ただイコライザで音質をフラットにすることはできるが、それは同時に音を削ることを意味する。
削られた後の音を聞いても、それは本来の音ではない。
ここでは2つ目のヘッドフォン本体に加工を加えることで音質を調整することを推奨したい。

TH-7 & AT-HA25Dの場合。
前提としてAT-HA25Dはボリュームを9時の方向まで上げることを推奨。
(それよりも下げると音のバランスがおかしくなる。)
するとTH-7の中・高音域の音量がやたら大きくなり、バランスの崩壊現象が発生する。
ここでヘッドフォンの外側の穴を塞ぐ。

b0041624_23124742.jpg

今回は、図のようにテープなどで底辺の3つある孔のうち2つを塞いだ。
こうすることで、中音域のうるささが低減され、低音がちゃんと出るようになる。
ただしこれだけだとまだ高音がキンキンする場合があるので、イヤーパッドにティッシュを1枚入れる。

b0041624_23531970.jpg

実は上図の写真の例はあまりよくない。
ここまで一面に綺麗に敷き詰める必要はなく、もう少しちぎって5割程度カバーできればいいやくらいの適当な気持ちで入れれば十分だと思う。
(あまりイヤーパッドに物を入れすぎると音がこもってしまう。また円の外周部は覆う必要はなく、中心部をカバーできていることが十分条件)
こうすることで、耳障りな高音が緩和され、音質の向上を実感することができる。

今回は自分の中で1番効果があると思った2点を取り上げた。
材料もビニールテープとティッシュといった、家庭にあるものしか使っていない。
他にもいい方法があるかもしれないので、実際に色々と試してみて欲しい。

TH-7は現在税抜き4千円近くまで値下がりしており、レビューも好意的なものが多い。
だが、そのままの状態で1万円以上の音が出ているかと言われると、疑問が残る。
ただしポテンシャルが高いというのは同意で、それがあるからこそいじりがいがあり、ヘッドフォンアンプや工夫次第で真価を発揮できる余地がある。
個人的には、AT-HA25Dと組み合わせた場合の低音は今までに聞いたことのない、リアルな音が出ていると感じた。
今のところ、この音に値段をつける気にはなれない。
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by nochoice1 | 2015-04-13 23:55 | Comments(0) *
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