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SENNHEISER HD 206 ファーストインプレ
2018年 01月 08日 *
薄々思ってはいたんだけど、今使っているDENONよりすごい音には生涯もう出会えないんじゃないかって。
FOSTEX TH-7Bは確かにDENONでは奏でられない音を鳴らしてくれる。
例えるなら足音のコツコツって音が響く。低音が引き締まって硬い。
これは他の機種にはないアドバンテージだが、長時間リスニングには向かない。
長時間の装着は耳が疲れたり痛くなったりする。
TH-7Bを一通り聞いた後、DENONに戻ってみて、よくわからないけど泣けてきた。
ああ、やっぱりこれだ、なんてことを感じながら。
それは嬉しいというより、悲しい、虚しい、儚いという感覚に近いかもしれない。
リスニング系はモニター系とは違い、全ての音を拾う訳ではない。
その意味では原音に忠実とは言えず、言わば加工された音になる。
ノイズは心地よい音に変えるどころか、聞こえないレベルまでカットされる。
だけど音の渦がこんなにも気持ちいいなんて。
毎日だと慣れてしまってそこまで感動しないけど、他のヘッドフォンを聞いた後で戻ってくると新鮮な気持ちで再度向き合える。

先日、最近のヘッドフォン事情の情報収集のために売り場に行った。
以前と比べてワイヤレスコーナーが面積を拡大していた。
あと、とりあえず言えるのは、全体的に価格が上昇している気がする。
売り場を徘徊しながら、たけーよ、とずっと心の中で呟いていた。

あまり買う必要に迫られてなかったので価格のことは考えず適当に試聴した。
とりあえずFOSTEX T40RPmk3nが2万円で買えることを考えると。
他のメーカーの1万円~1万5千円くらいの価格帯の機種を試聴しても、2万円出せばT40RPmk3nが買えてしまうんだよな、という思考に至る。
1万円~1万5千円くらい出せばやはり一定のレベルは保たれているだろう。
だが、1万円~1万5千円くらい出して万一後悔するよりも、FOSTEX T40RPmk3nを買った方が更に安心できるのではないだろうか。

あとTH-7Bの後継機種であるTH-7を試聴した。
密閉型になったことや多少音質も調整されただろうから気になっていた。
ほんの30秒程度聞いただけだから正確ではないかもしれないが、ちょっと微妙な気がした。
THシリーズはRPシリーズに比べて価格はリーズナブルながらも、音質はRPシリーズに似た傾向を持つ、という設定で販売されている。
確かにTH-7Bの音を聞けばその宣伝文句に偽りはないなと納得していた。
だが後継のTH-7にはそれが感じられなかった。
最初にコスト無視で売っておき、後継機種でコストダウンして利益を回収するパターン? という邪な考えが頭をよぎった。
真相はともかく、とにかく自分の想像とは違った音がしていた。

次に実質5000円以下で購入できるSENNHEISER HD 206を試聴した。
音はDENONとTH-7Bの中間みたいな傾向を感じた。
HD 206は価格帯的に上位機種の廉価版という位置づけだろうけど、まあそれなりにメーカーの音の傾向は出してくれていると期待して購入した。
見た目的にも高級機というよりは低価格帯に見られがちな外装で、重量は軽い部類に入る。
外見にこだわるなら避けた方がいいだろう。
DENONがリスニング系、TH-7Bがモニター系とするなら、HD 206はその中間的な音だ。
選んだのは好奇心というか、ただの興味本位で聞いてみたいという気持ちがあった。
モニター系のよく拾う性質とリスニング系の加工する性質の中間的な機種は、どの音を取捨選択し、その結果どんな音になるのだろうと。
音はまだ評価できる段階ではないが、長時間聞いているとやはり疲れる。
それを重要視する人にとっては避けるべきだと思う。
by nochoice1 | 2018-01-08 03:19 *
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The Original by Sun&Moon