色々聴き比べてフラットなものを選択する。
今までそれが適切なやり方だと思っていた。
でもよく考えてみれば、部屋の中で聞く限りにおいては、イコライザを通せばどうにでもなる。
なぜもっと早くその事に気づかなかったのか。
先日オーディオテクニカ(audio-technica)製ATH-AVA500を購入した。
この機種は中高音域がかなり強調されていて目立つ。
だが、これをイコライザで調整してみようと思い、購入に至った。
フラットになるよう音質調整してこの機種の特徴がわかった。
音場が広い。
音源ソースにもよるが、ステレオ効果の恩恵をより感じることができる。
イコライザ調整も慣れてきたし、もうこれ(ATH-AVA500)でいいじゃないかという気持ちになった。
これと並行して、私生活に対してどうにもならなさを感じるようになっていた。
無気力というか、無感動というか。
それだけならいつもと変わらないのだが、生活において何かが足りないと常に感じていた。
だが、その足りないものが何なのか全くわからなかった。
関係ないかもしれないが、猛暑の影響もあって体重が64Kg台→51Kg台に減少した。
最初は健康増進を目的として暴飲暴食をしないよう心がけて生活していた。
それが定着した結果なのかもしれないが、ここまで来ると最早これからどのように体重を増やしていいかがわからない。
何か食べてもすぐ満腹になってしまうし、かといって食べても食べてもなぜか体重が減っていく。
食生活の事に加えて晴れの日はバイクで外出するようになったからかもしれない。
バイクの運転はただ座っているだけのように見えるが、意外とカロリーを消費しているのだ。
でふと元のDENON AH-D501に戻ってみた。
ヘッドフォンごとのイコライザ調整のノウハウも徐々に蓄積出来たこともあり、この機種の特徴も指摘できるようになってきたように思う。
それよりもまず、自分はこれがないと生きていけないかもしれない。
数週間これ無しで生活してきた結果、この先やっていくのが無理なんじゃないかと思ったこと。
そして全く無自覚だったのだが、どうも普段の自分はDENONのヘッドフォンに精神的に癒やされ続けていたのだった。
ここで自分にしか伝わらない事を書いても仕方ないのだけど。
話を戻して、ヘッドフォンの特徴について。
前提として、音質はイコライザでフラットに調整している。
ただそれでどのヘッドフォンも同じ音が鳴るかというと違う。
それがソフトウェアでは超えられないハードウェアの壁であって、ヘッドフォンの特徴というのは、ソフトウェアでは埋められないハードウェアの違いによって生じる差の部分を指すのだろうと思う。
■オーディオテクニカ(audio-technica) ATH-AVA500
ステレオ効果が他の機種に比べて明瞭。
この曲ってこんな所から音が鳴っていたのか、みたいな新たな発見があって面白い。
■FOSTEX(フォステクス) TH-7B
モニター系ヘッドフォンを謳っているだけあり、音の分離感に優れている。
■DENON AH-D501
先程の例でいえば、誰がどのように歌っているかはTH-7Bより明確でない。
音と音が混ざって新たな音になってしまうから。
ただしそれがマイナスなのかといえばそうではない。
むしろプラスに働いている。
クラシックのような広いレンジを使う音源ならともかく、自分はそれまでサイン波のような単純な音源を再生したところで、ヘッドフォンによるハードウェア的な差は生じないと考えていた。
しかし、この機種に関しては、サイン波だけの音源を聞いたとしても綺麗に再生する。
リスニング系のヘッドフォンとしては素晴らしいとしか言いようがない。
理屈はいまだにわからないが…。