ここ数年の大きな出来事といえば、家族で親戚のお墓参りに行った事。
2015年の事になる。
当初は家族で出掛ける事に対してあまり乗り気ではなかった。
お墓の場所が結構遠いところにあることも、さらに気持ちを沈めていた。
実際の場所は東京都下の、東京サマーランドの近くだった。
親戚の実家がそこという訳ではなく、なぜそんな遠いところを選んだのか分らなかった。
だが墓地がそこにある以上、行くしかない。
実際行ってみると、これまで感じたことのない感情が芽生えた。
そこにあるのは、ただの山の風景だった。
僕は何十年も山の景色を見ずに過ごしていた。
都区内にも千葉にも大きな山はなく、その往復で生活が成り立っていた自分にとって、山の存在は完全に消し去られていた。
こんなものがこの世に存在していたこと。
それは数十年ぶりの、新鮮な驚きだった。
帰りに現地のうどん屋さんで家族で食事をした。
家族で一緒に外食するのは何年ぶりだろう。
十年ぶりか、いやもっと前かもしれない。
久し振りのちゃんとした食事は自分にとってはあまりに量が多く食べるのがとても大変だった。
家族は平気そうだったから、自分がおかしいのだろう。
そして2015年冬から山登りをすることになり、今に至る。
今年は初めて夏にも山に登りに行った。
だが夏は登る山を選んだ方がいい。
第一に冬と違って暑い。
動くだけで体力を消耗する。
冬のようにはいかない。
第二に登山客が割と多い。
世間一般的に夏はハイキングに適したシーズンらしく、場所によっては登山道が混雑する。
冬は山を独り占めできて自分のペースで登れる気楽さがあった。
夏は周りに人がいてすれ違いや追い抜きにも気を遣わなければならない。
第三に夏は空に霞がかかり、景色を遠くまで見通せない。
以上のことから、山はできれば冬登った方がいいと思う。
北アルプスなどの本格的な山は除く、東京からアクセスでき、初心者でも登れる山であれば。
2015年に山の景色を見たことがきっかけで興味を持つようになり、ヤマノススメのアニメも十分楽しめた。
逆に、エロゲや耳コピは全くという程やらなくなってしまった。
というか休日外に出ていたらやる時間が取れない。
ただ以前から何回か書いていた音質に関する記事は修正したいと思っている。
特にDACが音質を左右するような部分について。
やはり音質は肉体というハードウェア、言い換えればレイヤー0の部分がかなり重要で、そこがしっかりしていなければ他をどんなに工夫したところで無駄になる。
その事はもう何年も前から認識していたはずなのに。
自分が「食事を摂る」事にあまり興味がなかった事も影響している。
1日1回も食事を摂らない生活を1週間くらい続けると、周囲の音がおかしくなる。
電話の呼び出し音や電車の発車ベル、テレビの音、アニメの音、あらゆる音が。
最初はスピーカーの故障を疑う。
決して自分の耳がおかしくなったことを疑わない。
それは自分の耳がいつもと同じ状態であるという先入観があるからだ。
■食生活が耳に与える影響について
①1日1食を継続 +1日15分程度の運動 → 日常生活レベルに支障なし。ただし音楽を聴いた際、音質が低下(分離感の低下、抜けが悪くなる等)
②食事を摂らず1週間+1日15分程度の運動 → 聞こえてくる音の全てのピッチ(音程)が狂う
※①の場合、正常に戻すために数日、②の場合、数週間必要とする。
耳が壊れたことで一度痛い目を見た自分は、耳を壊さない程度の食事は必要だと感じた。
それで1日1食はなるべく欠かさず食べることにした。
でもそれだと音は正常に聞こえるものの、それを音楽として楽しめる段階には至らない。
その事に2016年の後半になってようやく気付いた。
それまで音質が悪いのは機材の調子が悪いからだと勘違いしていた。
だが今になって言える事だが、電子機器の発する音がそんなにしょっちゅう変わる訳がないのだ。
音質が悪いのは、食事を十分に摂らなかった自分に原因がある。
あとヘッドフォンアンプは搭載DACより出力インピーダンスが与える影響がかなり大きい。
AT-HA25DとAT-HA26Dと聞き比べるとどうしても後継機種の方が聞き劣りしてしまうが、これは出力インピーダンスの違いから来ていると思われる。
出力インピーダンスが大きくなると、ヘッドフォンの特性により、音が低音寄りに変化してしまう為だ。
じゃあ出力インピーダンスが低いiPodが最も高音質なのかといえばそうではない。
出力インピーダンスの他に増幅機能(アンプ)も音質に影響を与えるし、おそらくヘッドフォンの方がアンプ側の出力インピーダンス0を想定して作られていない。
ある程度の出力インピーダンスを基準とし、そこでフラットとなるように作られている。
よって出力インピーダンスだけで音質が決まる訳ではなく、総合的に判断する必要がある。
実際のところ、肉体を健康な状態に維持できれば、AT-HA25Dのような2万円以下の機材であっても十分高音質で音を聞くことができる。
どんなに機材に高いお金をつぎ込んでも、耳の健康状態の重要性には及ばないと思う。
そういう訳で、休日はできれば1~2時間の運動をし、平日もなるべく1日2食の食事を摂った方がいいという結論に達した。
食事に関しては1日食べなかったことろでその日は平気なのだが、翌日以降の耳に響く。
一旦耳の状態が損なわれると、取り戻すのに数日要することになる。
最近ようやくその事に気付いてきた。
これまで自分は食事をどれ位、また何を食べたらいいのかわからなかった。
食べても言う程美味しいと感じないからだ。
ただ耳を基準にすれば、最適な量や品目は見えてくるはず。
2017年も色々と試行錯誤を重ね、健康の維持を考える年になるだろう。
結局、音は非常に個人的な要因によるところが大きい。
人によって耳の形や大きさは異なるし、聞こえる音域も感度も違う。
合うヘッドフォンも人それぞれ違う。
自分にとってこれが正解と言える答えを見つけたことろで、他人にとってはそれが正解であるとは限らない。